ドクター&ナースのつぶやき
令和7年4月号
新役員就任のご挨拶
福岡県医師会副会長 杉 健三
今回新たに福岡県訪問看護ステーション連絡協議会の役員に就任しました福岡県医師会の杉健三でございます。
訪問看護は医療機関との連携のもと、病を持つ高齢者や障害を持つ人が自宅などで安心して生活を送ることを支援する重要な医療機能の一つです。
福岡県には1085か所(令和6年10月現在)の訪問看護ステーションがあり、かかりつけ医の指示のもとで住み慣れた地域の生活の場へ訪問し適切なケアを通して療養生活の支援を行っていますが、その多くでスタッフの確保、サービス提供のあり方や医療機関との連携、ステーション運営などの課題をかかえています。
今、我が国の85歳以上を中心とした高齢者数がピークを迎えると推定される2040年頃を見据えて「新たな地域医療構想」が令和8年を目途に策定されることになっていますが、この中では外来・在宅医療、介護と入院医療との連携により高齢者を地域で支える医療介護体制構築の推進が提起されており、訪問看護の意義はますます大きなものとなるとともに在宅療養支援拠点の一つとしての訪問看護ステーションの役割もさらに重要なものとなります。
平成7年に発足以来、福岡県訪問看護ステーション連絡協議会では総会、研修会、調査・研究などを通じて新しい技術の導入やスタッフの教育などにより会員事業所の訪問看護の質の向上を図ってまいりました。
今後も、連絡協議会は訪問看護ステーションが抱える諸課題の解決を図りつつ、各事業所が医療と介護の連携のもと、これまで以上に質の高い訪問看護サービスを提供することで地域社会の健康と福祉に寄与できることを目指します。
