ドクター&ナースのつぶやき

 

平成30年3月号

 粕屋医師会訪問看護ステーションは平成9年9月に開設され、昨年20周年を迎えました。スタッフは看護師6名、事務員1名で運営し居宅支援事業所も併設しています。訪問エリアは、糟屋地区1市7町と福岡市東区、博多区で現在は5歳から100歳までの方の訪問をしています。「小児から高齢者まで住み慣れたご自宅での療養生活を安心して送れるようにお手伝いします」をモットーに24時間365日対応し、在宅看取りにも力を入れています。
 当事業所は、平成24年からグループホームとの医療連携を行っています。週1回定期訪問で入居者の健康管理や職員からの相談援助、必要に応じて医師との連携や処置、又緊急時の対応を行っています。 最近感じた事なのですが、入所当時は、戸惑い「家に帰ります」と言われていた方が、徐々に自分の住む場所となり、穏やかに過ごせている姿が見られるようになると「この状況が続けばいいな~」と思っていました。ところが、最近では体調を崩し入院する方が増えてきました。しかし、現実は認知症のため問題行動や治療の理解ができないという事から治療継続困難のため早期に退院されてきます。本人や家族はできる範囲の治療をグループホームで受けたいと希望されるようになってきました。
 胆管炎を繰り返すKさん、熱発すると特別指示書を交付してもらい点滴実施し、症状軽快するのですが、その後食事開始すると4~5日で発熱してしまう状態でした。しかし、残りの2週間は医療保険での介入ができない為、訪問しても訪問看護療養費の算定ができませんでした。国が施設での看取りを進めている中で医療保険で訪問できる疾病が限られている為、充分な医療が受けれない人がいるのでは?と感じました。今後は、制度改正でこのような点を改善して頂き、住み慣れた場所で終末期を過ごす事ができる様、私達も支援していきたいと思います。
 

久山町かかし祭り

福岡県糟屋郡久山町久原3168-1
粕屋医師会訪問看護ステーション
管理者 森 晴美
TEL092-652-3105
Fax092-352-3104


周りはのどかな風景が広がっています


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