ドクター&ナースのつぶやき

 

令和2年4月号

  福岡市医師会訪問看護ステーションは、1994年9月に市内各区7ヶ所に開設され、今年で26年目を迎えます。2000年4月には、介護保険制度の始まりと同時に居宅介護支援事業所も併設されました。2010年11月には、24時間緊急体制の強化と、多様なニーズに対応できるように、東部・中部・西部の3ヶ所に統合移転しました。

 ステーション東部は、看護師29名、理学療法士5名、作業療法士3名の37名の職員が勤務している大規模ステーションです。主に、博多区東区近郊を訪問しており、月平均210名前後の利用者に、延べ1600回前後訪問しております。小児や難病、ターミナル、精神疾患等の利用者が多く、医療保険での訪問が約6割を占めており、機能強化型Ⅰを算定しています。  当ステーションは、NICUから人工呼吸器を装着して退院してくる小児から、100歳超えの独居高齢者の看取りまで対応させていただいております。小児もやがて成人し、生活習慣病に罹患したり、精神疾患の利用者さんが、悪性疾患を併発し疼痛管理や看取りが必要になるケースも多々あります。このようなトランジションにも柔軟に対応できるステーションだと自負しています。

 事業所がある博多区は、生活保護受給者、独居や高齢者夫婦が多く、その方達の認知症が増えていることもあり、困難ケースが多くあります。居宅介護支援事業所を併設しておりますので、ケアマネジャーと情報共有し、タイムリーに対応することができ、利用者さんの状態の安定や安心感に繋がっています。

 又、定期的に博多区内の医師、歯科医師、薬剤師や地域包括支援センター職員やケアマネジャー等の多職種で東部在宅医療推進会議を行い、地域の現状や課題等の意見交換や、情報共有を行っています。さらに、福岡市医師会の取り組みとして、年に2回『医療と介護の連携』で事例検討、グループ討議を多職種で行い、年1回の『市民向け講演会』を開催し、市民に向けた講演・啓発、その他看護学生の実習受け入れなど、地域に根差した活動を行っております。 又、昨年12月より、日祝日も営業となり、24時間365日さらにパワーアップして、様々な利用者さんに対応可能となりました。

 これからも、様々な病気や障がいをお持ちの方々が、住み慣れた地域で、安心して自分らしく在宅療養ができるように、地域に根差した活動や支援を行い、お一人お一人に寄り添っていきたいと思います。


               福岡市医師会
               訪問看護ステーション東部
                管理者  奥園 弘子
                    〒812-0044
                    福岡市博多区千代4丁目29番24号
                            三原第3ビル6F
                    TEL 092-641-6888
                    FAX 092-641-6889

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