ドクター&ナースのつぶやき
令和3年3月号
アップルハート飯塚訪問看護ステーション
上野 美津江
みなさんこんにちは。アップルハート飯塚訪問看護ステーションです。
飯塚市を中心とした筑豊エリアを訪問させていただき、ご利用者さまの思いと・生活と病に寄り添った訪問看護を目指しています。
2020年度を振り返ってみると、新型コロナウィルスにより社会や生活が一変してしまいました。自然災害もそうですが、感染症がこんなにも私たちの生活に影響をおよぼすとは思いもよりませんでした。地球から「喝!」をいれられた感じです。
訪問看護ステーションがまず新型コロナウィルスの影響を受けたことは、マスクや消毒用エタノール、ケア用の手袋の入手が困難になったことでした。訪問の途中や休日でもドラッグストアなどに寄って、マスクや消毒液を探す生活がしばらく続きました。今でもそのくせが抜けずついつい探しては、今では山積みとなっているマスクをみて安心しています。訪問看護ステーションは大きな病院とは違うため、医療物品を取り扱う業者とのネットワークが乏しく、感染対策に必要な物品の購入に関しては大変苦労された事業所も多かったのではないでしょうか。
それでも色々な所からご支援やご尽力を頂き、今ではコロナ禍前の状況に戻りつつあります。この場をお借りして、大変感謝申し上げます。
アップルハート飯塚訪問看護ステーションのコロナ禍における取組として行ったことは、まず①直行直帰を推奨してスタッフ同士の接触を極力避ける。②事務所を二つに分け、どちらかに感染者や濃厚接触者が出た場合でも影響を最小限に食い止める。③事務所の机のレイアウトの変更やアクリル板を設置。④短時間でも効率よく換気ができるよう工事現場にあるような強力なサーキュレーターの設置。などです。もちろん、どこの事業所もされているかと思いますが、消毒や感染予防・感染発生時のマニュアルの整備も行いました。
さいわい、アップルハート飯塚訪問看護ステーションのスタッフやご利用者さまからは新型コロナウィルス感染者の発生はありませんが、関係する事業所の感染者発生時やスタッフの家族が濃厚接触者と判断された場合は、訪問スケジュールの調整など大変なこともありました。特に高齢のご利用者さまや、感染に敏感になられている利用者さまへの説明や対応は慎重に行ったつもりですが、感染の懸念よりご利用をお断りされるケースも度々ありました。
今回のことで教訓として学んだことがたくさんあります。気づかされたことや以前は考えもしなかったこと(例えば経済を優先させるべきか、経済を止めてでも感染を封じ込めるべきなのかなど)をそれぞれが真剣に考えたのではないでしょうか?リモートによる勉強会や会議がお金や時間の有効活用となること、そしてなにより以前では日常として行われていた対面での相手の目や口元、微妙な表情を感じながらのコミュニケーションの大切さも痛感しました。
自然災害・感染症の次は、何が起きるかわかりません。あらゆる困難に立ち向かうべく危機管理をしっかり行っていきたいと思います。
アップルハート飯塚訪問看護ステーション 上野 美津江
TEL 0948-26-0200 FAX 0948-26-0202